もふもふを生み出せたら本人も癒し系になれるのか~顔面編~
抱き締めるだけでストレス緩和と噂される「ぬいぐるみ療法」。自作すれば最強!?とゲームのキャラメイク感覚で始めたうさぎ作り、今日はぬいぐるみの要である顔面編に突入する。
前回はこちら↓
もふもふを生み出せたら本人も癒し系になれるのか - じまをの絵日記
気分だけはジャムおじさん
『顔を作る瞬間って命を吹き込んでいるみたいで楽しいね☆』
と思ったのは布を裁断している間だけだった。後の混乱と絶望なんて少しも想像していなかった。
針が刺さらない。
布の集合体固すぎだろ…固すぎて針の尖っていない方が指を攻撃してくる。まあまあ痛い。裁縫セットの奥底に眠っていた指貫の封印を解いた。あれってお洒落指輪じゃ無くて針をごり押す為の武器だったんだね。
格闘する事30分、耳と頭が合体した。
きっとこの作業が最難所なんだろうな~
なんて思っていた時期もありました。そうであって欲しかった。
新たなる刺客、立体
これは…
ヤギね!!
あまりのショックに写真を撮り忘れてしまったが、写真の顔になるおよそ1時間前に、後頭部が鋭角な"ぬらりひょん"が産声をあげた。癒し効果どころか見るたびに心がささくれ立ってしまいそうだった為、糸をほどいて再挑戦した姿がこのヤギである。一連の流れだけで3時間は経っている。
何とか形になったと安心した束の間、悲劇は起きた。
や、ヤギーーーーッ!!!
糸の引っ張りが甘かったようだ。深淵が此方を覗いている。しかもあちこちで玉留めがほどける事件も併発した。
愛着よりも恐怖心が沸いた。私は近い将来とんでもないモノを産み出してしまうのではないかと。
物語におけるクリーチャーを創造して絶望するタイプのキャラクター、彼らは本当は新たな生命に人類の明るい未来を託したかったんだな。
彼らが放つ「まさかこんな事になるとは…」ってセリフに対して、今までは『本気で言ってるのか』と思っていたが侮っていた。丁寧にや作業しても、念入りに確認しても歪みが生じる。そして一度進んだら止まることも引き返すこともできないものだ。
「止まるんじゃねえぞ…」ではない。「制御不能です。何となくで大丈夫なのでいい感じになってください、お願いします。」が正解だ。
2日目にして不穏な空気が漂っているが、ロップイヤーもといヤギの未来はまだ閉ざされていない。何度敗れても布が破れない限りやり直せるさ。頑張れヤギ、負けるなヤギ。
次回へつづく